糖尿病対策指標 血糖値とヘモグロビンA1c(HbA1c)とは

血糖値とヘモグロビンA1C(HbA1c)の基礎知識


1. 血糖値とは

血糖値は、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を指します。エネルギー源として重要ですが、血糖値が高すぎる(高血糖)または低すぎる(低血糖)状態は体に悪影響を及ぼします。

正常な血糖値の範囲

  • 空腹時血糖値: 70~100 mg/dL(正常値)
  • 食後2時間血糖値: 140 mg/dL未満(正常値)

高血糖の原因と影響

  • 原因:
    • 過剰な糖質摂取、肥満、運動不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れ。
  • 影響:
    • 長期間高血糖が続くと、血管や神経が損傷し、糖尿病やその合併症(腎疾患、視力低下、神経障害など)のリスクが高まる。

2. ヘモグロビンA1C(HbA1c)とは

HbA1cは、血中のヘモグロビンにブドウ糖が結合した割合を示す指標で、過去1~2ヶ月間の血糖値の平均を反映します。糖尿病の診断や治療効果の評価に使用されます。

HbA1cの基準値

  • 正常値: 4.6~5.6%
  • 糖尿病予備群: 5.7~6.4%
  • 糖尿病の疑い: 6.5%以上

3. 血糖値とHbA1cの違い

  • 血糖値:
    • 短期的な血糖の変動を示す(検査時点の値)。
    • 食事、運動、ストレスなどの影響を受けやすい。
  • HbA1c:
    • 長期的な血糖コントロールを反映(1~2ヶ月の平均値)。
    • 日々の血糖値の変動に左右されにくい。

4. 血糖値とHbA1cを改善する方法

(1) 食生活の見直し

  • 低GI食品を選ぶ:
    • 玄米、全粒粉パン、野菜などの血糖値を緩やかに上げる食品を摂取。
  • 糖質を適量に抑える:
    • 白米や甘いお菓子を控え、バランスの良い食事を心がける。
  • 食事の順番を工夫:
    • 野菜→タンパク質→炭水化物の順に食べると血糖値の急上昇を防げる。

(2) 運動習慣を整える

  • 有酸素運動:
    • ウォーキング、サイクリング、軽いジョギングを1日30分程度行う。
  • 筋力トレーニング:
    • 筋肉量を増やすことで、糖の消費効率を高める。

(3) ストレス管理と生活リズムの改善

  • 睡眠の質を向上:
    • 睡眠不足は血糖値を上昇させる原因になる。
  • ストレスを軽減:
    • 瞑想や深呼吸、趣味の時間を取り入れる。

(4) 医師の指導のもとでの薬物療法

  • 必要に応じて、血糖値をコントロールする薬やインスリン注射を使用。

5. 定期的な測定の重要性

  • 血糖値: 自宅で測定することで、日々の血糖変動を把握。
  • HbA1c: 医療機関で定期的に検査を受け、長期的な管理状況を確認。

まとめ

血糖値とヘモグロビンA1C(HbA1c)は、糖尿病やその予防において非常に重要な指標です。短期的な血糖値の変動と長期的な血糖管理の状況を両方把握し、食事、運動、ストレス管理を実践することで、健康な生活を維持しましょう。定期的な健康診断と医師のアドバイスを受けることも忘れずに!

 

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