航空券をより安く購入する方法
1、航空券の価格決定要因を理解して購入する。 |
航空券を購入される場合の価格決定要因は、購入時期、航空会社、出発時間 です。
●購入時期
「早割り」等にみられますように、早いほど割引率が高く なります。運賃は、残席数や残席予測数に連動して決定される場合が多いので、空席数が少なくなるにしたがって運賃は高くなっていきます。このため、早く購入すれば空席数が多いので安く購入できます。
また安い「運賃タイプ」から売れていく傾向がありますので、ディスカウント率の高い早期に購入できる「運賃タイプ」は、時間がたつにつれ売り切れてしまいます。長期スケジュール等が決まっている方は、早期購入がベストな選択です。但し、格安タイプの運賃は変更やキャンセルがきかないものが多いのでご注意ください。
●どの航空会社を選択するか
どの航空会社を選ぶかによって購入価格は変わってきます。航空会社は、運賃やサービス面から4つのクラスに分けられます。
JALやANAといった、路線網を豊富に持ち、多様なサービスを提供している航空会社をFSC(フルサービスキャリアーORレガシーキャリア)と言っています。
特定路線に就航し、航空機を単一機種に絞り購入コスト、メンテナンスコストを下げ、間隔を詰めて座席数を増やし、使用料の安いターミナルを利用し、機内の飲食・その他サービスをオプション化し、機内持ち込み手荷物枠を少なくし、受託化して手荷物を有料化し、インターネットでの航空券販売を原則として効率を高め、運賃を格安化している、ピーチ、ジェットスター、バニラ・エア 、春秋航空日本などをLCC(Low Cost Carrier)と言っています。運賃とサービスを分離して、サービスを有料化して外出しにし、運賃を引き下げています。
スカイマークは、運賃がLCCとFSCの中間くらいで設定されていますが、その割には質の高い機内サービスが提供されています。MCCと称されています。
普通運賃はレガシーキャリアに近いのですが、少し安く設定されています。エアドゥ、スターフライヤー、ソラシドエア、アイベックス、フジドリーム等がそうです。JALやANAとのコードシェア便の運航が多いのが特徴です。(準FSC)
に分類できると思います。LCCの場合、基本運賃以外のサービスはすべてオプションと考える必要があります。LCCにJALやANAといったレガシーキャリア並みのサービスを求めると、かなりのオプション料金が発生します。機内持ち込み手荷物はFSC,準FSC,MCCに比べて少なく設定されていますし、預ける手荷物はLCCの場合すべて有料となります。預ける手荷物が多い場合は、運賃+手荷物料の合計で比較する必要があります。LCCのこれらのサービスオプションは航空券購入時にWEBで申し込んでおいたほうが安く上がります。コールセンターや空港カウンターで申し込むと、高くなります。これはLCCがインターネット予約を原則としており、対人サービスを予期していないからです。
受託手荷物なんか倍額近くなります。
それでも手荷物などを事前に測定しておき、機内持ち込み制限内にしておけば、全くオプション無しでも乗れますので、安く上がります。
ただ、LCC社4社の合計路線数は約45路線(時期によって変動あり)で、これは上記航空会社総路線数の約11%程度です。
また1日に飛んでいる便数は、LCCでは246便あり、上記航空会社の総便数の約10%程度の割合ですので、LCCが就航してない路線はたくさんあります。
このような場合、LCC以外の航空会社を選ばなければなりません。どのように購入すれば自分の搭乗条件にマッチした券を、より安く購入できるかを考えなければなりません。LCCがない路線でも格安に航空券が入手できるのか、手荷物が多い場合、窓際に座りたい場合、飛行機の中で食事したい場合、出発時刻が限られている場合等々、これから予約しようとする「空の旅」に、「何を求めるのか」で、選ぶ航空会社は決まってくると思います。
LCC以外の、FSC、準FSC、MCCにも格安航空券
JALやANA、その他LCC以外の航空会社でも、早期割引等大幅にディスカウントした格安航空券を売り出しています。普通券に比べると、変更が効かない、キャンセル手数料が高い等、一部内容が制限されていますが、普通券に比べるとかなり安く買えます。格安航空券をネット販売している航空代理店などでも、この種の航空券が売り出されています。そうゆう場合「変更不可」の表示がしてあります。
●搭乗する時間帯、季節
搭乗する時間帯、季節によっても購入価格は変わってきます。
早朝便や最終便は割安傾向にあります。 秋の紅葉の季節、暮れからお正月、3~4月にかけての卒業・入学・転勤の季節、夏休み、お盆休み等はどうしても割高になってきます。 航空会社の運賃は、「空席予測連動」「空席連動」という手法によって決められますので、購入者の多い時節には高くなりますし、逆に低い時期は安くなります。
基本的には、この3つの要因を考慮して選択すれば、より安く購入できるはずです。
要はなるべく早く購入すること、
自分のこだわりで航空会社を選ばず、安い物を買うこと、
搭乗時間を選ばないこと、
混雑期を避けること、
これが最安購入の秘訣です。
しかしながら、実際に手配するとなると、あれこれ考えなければなりませんし、他の人も同じように考えて手配してきますから、中々うまくいかないというのがが実情です。
こうゆう時、ここでご紹介しています「スカイチケット」の発券システムを利用すると便利です。あれこれ考えることなく、クリックするだけで、その路線の空席便、航空会社、料金などが一覧比較表示されます。
搭乗時間や好みの航空会社といった条件を考慮して選択していけば、ご自分の事情に合った最安便の座席を簡単に確保することができるからです。
旅行代理店の場合、航空会社から、「団体割引券」や「株主優待券」が買えます。旅行代理店が入手した「団体割引券」は、団体旅行やツアー旅行を目的として購入されますが、団体旅行が思うように組めない場合など、個人向けにも使われます。
株主優待券は大体半額近くで買えますが、株主ではなくても使えます。また早期に購入すればディスカウントの大きい券を購入できます。
現在、航空会社では、残席動向、残席予測動向、変動制で運賃を決めている会社がおおくなっています。これは残席数が少なくなれば、残席数が少なくなることが予測できれば、運賃がアップしていくという運賃決定モデルです。早期にディスカウントしても、残席数が減っていけば、少しずつ高くしていき、平均すれば変わらないように設定されているはずです。詳しくはわかりませんが、損益分岐点は販売席数70%くらいといわれています。販売席数がそれを超えれば超えるほど航空会社は利益の積み増しができるわけです。
一方旅行代理店は、団体特別値引き券、半額といわれる株主優待券、時間の経過とともに、運賃がアップしていく運賃モデル、どれをとっても仕入れ値との間で差益が出る構造になっています。この利益の一部を還元すれば、LCC以外でも格安航空券は可能となるのだと思います。既に、格安航空券は世に出て久しいわけですから。
これは大まかな話で、リスクも伴いますので、ことはそれほど単純ではないでしょうが、これがLCCだけではなくて、FSCや準FSCの格安航空券が世の中に出てくる理由だと思っています。
2、LCCを利用する場合の注意点 |
●LCCの基本運賃
LCCは、基本運賃をかなり安くしています。これは従来のレガシーキャリアのサービス、運航手法、体制を総合的に分析し、「無くてもどうにかなる」「この方が合理的だ」いった点を一つ一つ洗い出し、ギリギリまで詰めていった結果生まれたものです。根拠をもったギリギリのコストから設定された運賃です。このため、このコスト構成要因から外れたサービスは別料金になってしまうのです。
例えば予約方法ですが、予約人件費を最小限に抑え込むために、WEB予約が基本になっています。このためWEB予約は無料です。これをコールセンターで電話予約すると、WEB予約では必要なかった応対者、あるいは対応システムが必要になってきます。この人件費、あるいはシステム料をひねり出す予算は基本運賃には入っていないのです。このためコールセンターでの予約には手数料が追加されるのです。
空港カウンターで予約すると、対向説客者が必要になり、さらに高い人件費が発生します。結果、この人件費分の手数料分が上乗せされるのです。
購入者にとっては、WEB予約なら無料のものが、コールセンターでは有料となり、空港カウンターではその倍額くらいの料金が上乗せとなりますので、納得のいかないところではありますが、LCCのコストの仕組みを知れば、ある意味で非常に合理的だとも思えます。
●LCCの有料オプションサービス
・カウンターで委託する荷物
・座席指定(場所によって価格が違う)
・機内食
・機内での飲みのも
・毛布
・エンターテイメント
有料オプションサービスは、必須サービスではありませんのでパスする方のほうが多いと思います。もし利用されるのであれば、本券予約時にネットで申し込んでおくことをお勧めします。空港や機内で申し込むと割高な金額を請求されます。
●その他手数料
①航空券代金の支払いをクレジットやキャリア決済等でやる場合は手数料がかかります。
②キャンセルできる航空券をキャンセルする場合も払い戻し手数料がかかります。
③変更可能な航空券を変更する場合、変更手数料がかかります。(手数料はWEBでの変更<電話での変更<空港での変更となり、空港で変更するのが一番割高になります)
④ご予約時の手数料(WEB予約は無料<電話での予約有料<空港での予約はさらに割高で有料で、空港で予約するのが一番割高になります)
⑤手荷物、座席指定、機内快適グッズ、機内エンターテインメント等は有料オプションとなります。預け入れる荷物や座席指定料は要注意です。
航空券予約の時にわかっていれば同時に予約しておいたほうが割安です。 搭乗手続きの際に、空港で手続するとかなりの割高になります
詳しくは航空会社ごとの手数料をご覧ください。
3、FSC等とLCCとの違い |
・LCCは、運賃を安くするために、飛行機は小型で単一機種を採用し、座席数を増やしていることから、座席の前後の間隔が狭く、座席の幅も小さめで、太った方には少々窮屈です。
・価格の安いターミナル(成田の第3ターミナル、関空の第2ターミナルなど)が使われており、わかりにくいことがあります。
・空港までの交通手段がない早朝便がありますので、事前に良く調べておく必要があります。
・WEBでの予約を原則としており、電話予約、空港予約では有料となります。空港予約は電話予約よりも割高になります。
・一番安い航空券は、変更、キャンセルがききません。そのつもりで計画を立てる必要があります。
4、LCC便を利用する場合の経費の抑え方。 |
先ず、早めにスケジュールを決定し、「早割」を生かしてネット予約します。
行きと帰りが別の航空会社になってもかまいませんので、安い便を選びます。
キャンセルや時間変更のきかない航空券、それも早朝便、夜遅い便等、最安時間帯の便を選びます。
荷物は無料で機内持ち込みできる7Kg以下にします。
座席指定はしません。
帰り便も同じように手配しますが、帰りはお土産等があり7Kgをオーバーするようであれば、手荷物予約をネットでしておきます。
こうして、成田-福岡往復、15000円以下におさえたこともあります。これは新幹線の片道分以下の金額です。 要は、航空券を早期に安く買い、有料サービスは一切かからないようにし、付随する経費を一切抑えてしまうというやり方です。
目的空港まで少し我慢すれば、格安で空の旅ができます。浮いたお金で、美味しいものを食べ、レンタカーのランクを上げ、よりよいホテルや温泉旅館に泊まれば、充実した旅を満喫できます。
コメント