高度浄水化された水道水を更に補完する水道オンライン浄水器
水道オンライン浄水器とは
ここでは、
水栓内蔵カートリッジ浄水器
水栓の外に置くビルトインカートリッジ浄水器
水道直結ウォーターサーバー
をそう呼ぶことにします。水道水を汲んで入れるポット型浄水器は含めていません。
水道直結ウォーターサーバー
ここで言う水道直結サーバーとは、水道配管を分岐してサーバーに直接水道水を供給し、この水道水を濾過して浄化し、冷水や熱いお湯を出せるようにしたものです。
例えば、「楽水」の場合、水道水を役目の違う3本のフィルターで3段階に濾過し各種不純物を除去します。
浄化した水を冷水、あるいは熱いお湯として、いつでも飲むことができます。
サーバーの上に天然水タンクをセットする天然水ウォーターサーバーもそうですが、ウォーターサーバーの良いところは、いつでも冷水や熱いお湯が飲めるということです。ホットなコーヒーやお茶、冷水がいつでも飲めるわけです。
水栓に内蔵する浄水カートリッジや水栓の外に出しシンクの下に置く浄水カートリッジ、あるいはポットタイプの浄水器等では、浄水後に、冷たい水を飲みたい、熱いお湯でお茶やコーヒーを飲みたい、インスタントラーメンを食べたい時など、冷蔵庫で冷やしたり、沸かしたりしなければなりませんが、サーバーの場合はいつでも冷水が飲め、熱いお湯が使えます。
水道直結ウォーターサーバーの浄水カートリッジ(フィルター)について
フィルターの目の粗さ、孔の大きさはフィルターの種類によって異なります。孔が細ければ細かいほど不純物や有害物質を通過できません。このため除去率は高まります。
場合、水道直結型ウオーターサーバーの浄水カートリッジ(フィルター)は、3本あります。
「楽水」の水道直結型ウオーターサーバーですと、高性能高性能フィルターを3本使って、3段階で濾過し、水中の多くの有害成分を除去し、ミネラルを含んだミネラルウオーター並の水をつくることができます。
最初の濾過工程には、 ①セディメントフィルターが使われています。
通常セディメントフィルターは、原水(水道水)に含まれる、鉄サビ、土、砂、ホコリ、ゴミなどを濾過させるために用います。
ここではセディメントフィルターとカーボンフィルターを合体させたセディメントカーボンフィルターを使い、鉄サビ、土、砂、ホコリ、ゴミを除去するとともに、活性炭吸着によりも残留塩素や溶解性鉛、トリハロメタン等を除去しています。
交換目安:6ヶ月ごとに交換
次の濾過工程には、 ②ウルトラフィルターが使われています。
ちり、花粉、微生物(酵母・大腸菌)、微粒子、タンパク質、ウィルス、マイコプラズマなどの微細な粒子や雑菌など、0.1ミクロンまでの物質を除去します。
ウルトラフィルターは自然水のミネラルバランスを維持するよう、ミネラル分は残すようになっています。
交換目安:12ヶ月ごとに交換
最後の濾過工程には、 ③ポストカーボンフィルターがつかわれています。
このポストカーボンフィルターは、活性炭フィルターで、炭の中を通ることで、活性炭による吸着を利用して、最終的に残った塩素等の有害物質や匂いなどを除去するとともに、味も調整します。
ポストカーボンフィルターは、有機化合物を減らして水道水を真水に近づけますが、真水となった水道水はおいしくないので、味を磨く働きをもたせてあります。水は純水にしてしまうとおいしくなくなります。これにおいしさを加えるには活性炭の炭の間を通してやるのが最善です。
交換目安:18ヶ月ごとに交換
フィルターの交換費用は月額料金の中に含まれています
「樂水」の場合、水道直結型ウオーターサーバーのレンタル料の中に含まれています。
交換時期になると、無料でフィルターが送られてきます。ご自分で交換することになりますが、説明書を読めば簡単にワンタッチで交換できます。
ROフィルター(逆浸透膜)利用のサーバー
ROフィルターの特徴
放射線物質などほとんどの有害物質を除去できますが、ミネラルまでも除去されてしまいます。
ろ過の際に廃棄水が発生してしまいます。1リットルの純水を作るのに2~3リットルの廃棄水を排出しますので、1か月の水道代はある程度高くなります。
RO膜と呼ばれる超微細な膜で、水道水に含まれる化学物質や菌、放射線物質などの不純物や水分子以外の成分を約99.9%取り除くことができ、純水(ピュアウォーター)をつくることができます。
ただし、水道水に含まれるミネラルも除去してしまいますので、水の美味しさという点では期待できません。
消化器官が発達していない赤ちゃんのミルク作りにはミネラル成分の含まれていない純水の方が好ましいとされています。
赤ちゃんがいるご家庭や、放射能物質を徹底的に除去したいという方には、ROフィルターのサーバーをおすすめします!
水栓内蔵の浄水カートリッジ
例えばLIXIL の場合、JFシリーズには「JF-20、 JF-21、 JF-22」の3つの型番があります。いずれも、遊離残留塩素、 CAT( 農薬)、カビ臭、溶解性鉛の4物質の除去ができますが、トリハロメタンについてはJF-20では除去できません。
JF-22では 4つのトリハロメタンと総トリハロメタンのすべてが除去できます。
JF-21では 4つのトリハロメタンのうち1つは除去できますが、残り3つのトリハロメタンと総トリハロメタンは除去できません。
ただし、わが国では水道法による水道水のトリハロメタンの基準値が以下のように決められています。
総トリハロメタン:0.1 mg/L
クロロホルム:0.06 mg/L
ジブロモクロロメタン:0.1 mg/L
ブロモジクロロメタン:0.03 mg/L
ブロモホルム:0.09 mg/L
です。水道水はこの基準値を既にクリアしていますので、ここでの議論は、水道水中に残っている基準値以下のトリハロメタンの除去ができるかどうかです。
このように、3つの特徴に応じて使い分けする必要があります。
浄水カートリッジは買取ですから定期的に買い替える必要があります
使用量にもよりますが、
JF-20の交換目安は4ケ月
JF-21の交換目安は4ケ月
JF-22の交換目安は3ケ月
浄水カートリッジの購入はネットでできます
Amazonや楽天等のインターネットショップで購入できます。価格はまちまちですのでお調べください。
浄水カートリッジを購入する場合の注意
浄水カートリッジを購入する場合、ご家庭で使われているキッチンの水栓に適合するものを選んでください。メーカー、型番が違うとセットできません。
ビルトインタイプの浄水カートリッジ
ビルトインタイプでは浄水カートリッジを1ケ使います。
水道水を浄水カートリッジに給水するのに、水道管からホースでつないでやります。また浄水栓から浄水をだすために、カートリッジと浄水栓をホースでつなぎます。
新設の場合はこのホースは施工されており、ホース同士クイックコネクタでジョイントされていますので、これを外して、IN-OUTの表示に従って、カートリッジに差し込めばOKです。
例えばTOTOのビルトインタイプTH634-2の浄水カートリッジであれば、LIXILの内蔵タイプの浄水カートリッジ2F-20、JF-21よりも、水道水中の有害物質をより多く除去しますが、JF-22の場合は、除去物質少なくなります。
TH634-2においても、遊離残留塩素、 CAT( 農薬)、カビ臭、溶解性鉛の4物質は問題なく除去できます。
鉛、総トリハロメタン、カビ臭、遊離残留塩素、濁り、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、プロモホルム、農薬(CAT)、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1.1.1-トリクロロエチレンの除去ができますので、4つのトリハロメタン、総トリハロメタンの除去も問題ありません。
水道水と各種浄水の使い分け
以上、水栓内蔵型カートリッジ、水栓外に置くビルトイン型カートリッジ、水道直結ウォーターサーバーについて簡単に説明してきましたが、問題はこれらをどのように使い分けするかです。
キレイで美味しくなった高度浄水化した水道水
そもそも昨今の水道水は、キレイで美味しくなったといわれています。それもそのはずです、
もともと水道水はWHOの飲料水のガイドラインなどを参考にして厚生労働省が制定した「51項目の水質基準」と「基準値」で厳格に管理されてきました。
これに並行して公害防止の徹底が図られ、昔どぶ川だった河川の水もキレイになってきました。この結果、取水口の水もキレイになってきていますので、同じ浄水工程でもキレイな水ができるはずなのです。
昨今では更にパワーアップして、通常の浄水処理工程に加えて、オゾンの酸化力と活性炭の吸着力を活用して浄水工程の高度化が図られています。
現在では、都ではペットボトルで水道水を「東京水」として販売するまでに至っています。金町浄水場の高度浄水100%の水がそれです。
この高度浄水化の流れは、東京都に限らず全国に展開されています。まだ地方によって高度化技術に高低はあるようですが、間違いなく水道水の水質水質レベルは確実に上がっているようです。
このように水道水がキレイで美味しくなったという背景があるにもかかわらず、ペットボトルによる水の売れ行きは好調なようです。
スーパーに行くと、「南アルプスの天然水」や「北アルプスの天然水」といったボトル水が、朝方には山と積まれていますが、夕方になると売り切れています。
浄水器は設置が当たり前状態で、
「浄水カートリッジを水栓に内蔵する型」⇨「浄水カートリッジビルトイン型」⇨
「水道直結ウォーターサーバー型」へと向かっています。水道水はますます高度浄水の方に向かっているのです。
水道水と水栓内蔵カートリッジ浄水・水栓外に置くビルトインカートリッジ浄水・水道直結ウォーターサーバー水の使いわけ
飲料にする水、煮炊きをする水、野菜や米を洗う水、食器を洗う水、 赤ちゃんのミルクや湯冷ましに使う水、乳児食に使う水、幼児食に使う水、病人に使う水、子供の水筒に入れる水等、浄水手段とその浄水の使い道の組み合わせには色々な選択肢があると思います。これは各家庭によって違ってくると思います。
ケース分けをしないで水を使う場合の区分例
①すべてにペットボトルの水を使う。
②すべてにウォーターサーバーの浄水を使う。
③すべてに水栓外置きビルトイン浄水カートリッジの浄水を使う
④すべてに水栓内蔵型浄水カートリッジの浄水を使う。
⑤すべてに水道水を使う。
ケース分けをして水を使う場合の区分例
①市販のペットボトルの水を使う
:飲料水、赤ちゃんのミルク、湯冷まし、乳児食に使う水、幼児食に使う水、病人に使う水、子供の水筒に入れる水等に使う。
②ウォーターサーバーの水を使う。
:飲料水、赤ちゃんのミルク、湯冷まし、乳児食に使う水、幼児食に使う水、病人に使う水、子供の水筒に入れる水、
:その他に、煮炊きをする水、野菜や米、お魚、お肉を洗う水等。
③水栓外置きビルトイン浄水カートリッジの浄水、トリハロメタン除去ができる水栓内蔵型浄水カートリッジの浄水を使う。
:煮炊きをする水、野菜や米、魚やお肉を洗う水等。
は、水栓外置きビルトイン浄水カートリッジの浄水、あるいは水栓内蔵型浄水カートリッジの浄水を使う。
④原水を使う
:食洗機では給湯機のお湯を使って食器類を洗いますが、このお湯は原水(水道水)です。
:食器の手洗いは浄水でもできますが、お湯を使う場合は原水(水道水)を使うことになります。今の給湯システムは浄水を供給するようになっていないからです。あくまでも蛇口までは消毒殺菌された水が来ているはずです。
:それに食洗機で洗うにしろ、手洗いにしろ、洗剤を使われると思いますので洗いは原水でも良いわけです。気になる方だけが最後のすすぎを浄水で行えばいいのだと思います。
ペットボトル水を一番上位に持ってきたのは、すでにそういう使い方がされてるからです。
水道直結ウォーターサーバーやビルトイン形浄水カートリッジ、トリハロメタンを除去できる水栓内蔵浄水カートリッジが、ペットボトル水よりも ローグレードというわけではありません。
一般的にペットボトルで販売されているミネラルウォーターはマイクロフィルター(MF)でろ過されているものが多いようです。
マイクロフィルターでも、微生物や不純物の除去はできますが、水道水直結ウォーターサーバーに使われているウルトラフィルターは、マイクロフィルター以上にウイルスや細菌など人体に有害な物質までも除去することができるとされています。
上記はあくまでも使用例です。その時の状況によって違ってくると思います。要は、使い方は人それぞれだと思います。
水に対する不安を持つ人ほど、結果的には高度な浄水を求めますので、当然のことながら水のコストもかかることになります。
まとめ
水道は高度浄水化の流れの中で、キレイに、美味しい水を提供してくれるようになりつつあります。
まだ、水道管の更新も徐々にではありますが、サビない、金属溶出のない、ゴミやホコリの入らない水道管に変ってきています。
排水処理施設の高度化、家庭排水の汚れの原因であった洗剤の研究開発、大地の汚れの原因であった大気汚染対策の進行、農薬被害の元凶であった散布農薬の研究が進む中で、河川に流れ込む水のキレイ度が改善され、取水口の水もかなりキレイになってきました。キレイな水の取り込みが出来れば、取水量に対する微生物、細菌、有機物の数も減り、消毒薬である塩素の量も減らすことが出来るはずです。そうすれば、塩素が有機物と結びついて発生するといわれているトリハロメタン等の有害と考えられる物質も減るはずです。
ある意味で、水道の水質は、その国の公害防止技術の進歩レベルを表しているとも言えるのかもしれません。
このページでは、このように前進している水道水のキレイ化ではありますが、その実力レベルと実際に飲料する側の評価レベル認識には、一定の差があります。気にしすぎの面もありますが、一方では体質の個人差もありますし、健康状態やレベルの差もありますので、「大丈夫」と断ずることもできないと思います。気になる人が多い以上、対策の必要があると思います。
現状では、水道水に対する心配事の補完策として、家庭レベルでは、ペットボトル水を飲料する、各種レベルの浄水器を使い、既に基準値以下に管理されている含有物質を更に除去するといった取り組みがなされています。
そこで、このページでは、各種浄水器やウオーターサーバーの機能の一端をとりあげ、その特徴を調べてみました。浄水器については、昨今マンションで常設化している水栓の蛇口部に内蔵する浄水カートリッジを取り上げてみました。水質が気になる方は、現在使われている浄水カートリッジが、ご自分が気にしている物質を除去できるものかどうか、例えば、鉛成分、その他の金属成分、農薬成分、カビや臭気、あるいはトリハロメタンを除去できるか、といった観点からチェックしてみる必要があると思います。
それと並行して、浄水カートリッジを水栓内に置かず外置き(シンクの下が多い)した「ビルトインカートリッジ浄水」を取り上げました。こちらは各メーカーによって除去物質が決まっているタイプが多く、例えば、鉛成分、その他の金属成分、農薬成分、カビや臭気、あるいはトリハロメタンを除去できるタイプが多いようです。
この延長で、水道直結型のウォーターサーバーを取り上げてみました。飲料を目的に開発されており、他の浄水器に比べて、「飲んで大丈夫?」といった心配はしなくてすみます。浄水器も各々目的を持たせた3本のカートリッジが、3段濾過で使われています。水が一段一段経由するごとに不純物質が除去されていきますが、ミネラルだけは残すようにフィルターが選ばれています。サーバーの良いところは、冷水、熱いお湯が出るようになっており、これらがいつでも飲めるようになっていることです。また、水道管直結ですから、天然水サーバーのように、重い水ボトルを上にセットすることもなく、ボトルの置き場に困ることもありません。
どこの浄水器あるいはウォーターサーバーのどの機能を使うかは、各家庭によって、求める水質によって違ってきます。また、飲料用、煮炊き用、食物の洗い用、食器洗い用によってちがってきます。あるいは赤ちゃん用、病人用、健康な人用によっても違ってきます。浄水を使う対象によって違ってくるのです。
漫然と使うのもいいのですが、出来たら一つ一つ納得して使えたらもっと良いと思います。
ペットボトル水しか飲まない人への水道浄水器水・サーバー水の勧め
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