水道水から浄水をつくり、これを飲用するというのはちょっと・・・
このように思っておられる方は、意外に多いと思います。特に、昔の水道水を知る年配の方々に多いと思います。
塩素消毒の副産物であるトリハロメタン、残留農薬、 更新の遅れている鉛配管からの鉛成分の検出、亜鉛メッキ鋼管が原因といわれる赤水、 団地屋上に設置した給水槽の管理問題等々、水道の歴史には私たちを不安にする材料がたくさんありました。
現在、ペットボトルの水が大量に売れているのも、ウォーターサーバーや各種浄水器が当たり前のように設置されているのも、これらの不安の反映だと思われます。
「昨今の水道水は美味しくなった、キレイになった」という声も多く聞くようになりました。家庭内で使う簡易浄水器の性能や安全性もかなり向上してきました。
それでも水道水を直接飲用する人、簡易浄水器の浄水を直接飲用する人は少ないようです。一度イメージが作られると、これを払拭するのは大変なのかもしれません。不安はますます不安を呼ぶからです。
より向上した浄水器やウォーターサーバーをテレビや雑誌で繰り返し繰り返し見ていますと、これらを使わなければ水の安全が確保できないような錯覚におちいってしまうことがあります。
これを防ぐには、水道水に対する知識、浄水器に対する知識、ウォーターサーバーに対する知識を持つ必要があると思います。そうすれば自ずと浄水対策が見えてくると思います。
同じくウォーターサーバーを設置するにしても、不安解消の為にやむにやまれず設置するのと、こんな便利な点があるから使ってみようと楽しく設置するのでは差があります。
できたら万事「楽しく」いきたいものですね。このページがそんな方のお役に立てれば幸いです。
水道水はWHOの飲料水のガイドラインなどを参考にして厚生労働省が制定した「51項目の水質基準」と「基準値」で厳格に管理されています
51項目の水質基準のうち31項目は「健康に関する項目」です
51項目のうち31項目は、
「大腸菌であれば検出されないこと」、
「水銀であれば0.0005mg/L以下」など、
細菌や水銀、あるいはトリハロメタンなど、
人の健康に大きく影響する項目で、人が生涯飲み続けても健康に影響しないと考えられる「基準値」が定められています。
水質基準の残り20項目は「生活支障に関する項目」です
味やニオイなど、水道水を美味しく飲めることを目的として基準化されています。濁りなどの見た目についても、定期的にチェックされています。
東京の水道水はおいしくなっている、キレイになっているって本当
ご存じですか? 都がペットボトルで水道水を「東京水」として販売していることを
都が水道水を「東京水」としてペットボトルで販売するというニュースを聞いて、驚いた方も多いと思います。
東京水とは?
金町浄水場の高度浄水100%の水がそれです。高度浄水とは、通常の浄水処理工程に加えて、オゾンの酸化力と活性炭の吸着力を活用して浄水工程を高度化し、つくりだした水のことです。
この高度浄水化の流れは、東京都に限らず全国に展開されています。各地域によって高度化技術力には差があるとは思いますが、間違いなく水道水の「美味しさ」レベルは確実に上がっているといえます。
水道水で残る問題は、水道管の問題と消毒の問題
水道水をつくる浄水場の段階で水がきれいで美味しくなると、次に問題になるのはこの美味しくなった水をいかにしてこのまま家庭まで届けるかという問題です。
水道水を家庭まで届ける間に、細菌が発生してもいけませんし、有害物質が紛れ込んでもいけません。
しかしながら日本の水道管は老朽化していて更新が思うように進んでいません。このため、今は使用されていませんが、昔つかわれていた鉛配管や亜鉛メッキ鋼管が未更新のところがあり、鉛が溶出することもありますし、メッキが剥がれて鉄管がサビて赤水の原因になっているところもあります。
また、大腸菌等の雑細菌が増殖することもありますので、これを無くすために塩素剤で消毒しますが、副産物として発ガン性物質と疑われているトリハロメタンができることもあります。
原水中の有機物を除去したり、塩素剤の量を加減したりしてトリハロメタンの発生量を基準値内に抑え込んではありますが、ゼロではありません。それに消毒剤の塩素残留分もゼロではありません。
これは残留水銀や農薬成分についても言える事で、基準値より低く抑えられていますが、ゼロでは無いわけです。
これを気にする方が意外に多いのです。確かに有害といわれる物質が基準値以内であれば飲み続けても100%安全な水かといわれると、「大丈夫」とは思いながらも、全く不安がないわけでもありません。
気にしない人もいるとは思いますが、実際には気にする人のほうが多いと思います。毒薬とわかっているものを、少しぐらいなら飲んでも平気だといわれても飲みませんよね。同じことで、「基準値以下に抑えられているから飲んでも平気です」といわれても、頭では大丈夫だとわかっていても、不安を抱えたままでは飲用するのをためらいますよね。
その結果が、今の水道水から、さらに有害物質を取り除こうとして、色々な浄水器を活用するようになったのだと思います。
浄水器の進展
当初の浄水器は水栓の蛇口先端に外付けするものが主流だったと思います。
これは今でも使用されていますが、一時期、洗浄やフィルター交換をしないと浄水器に細菌が発生する、汚れが発生すると話題になったことがありました。
水栓の蛇口先端に外付けするタイプには、例えば、パナソニック 浄水器 蛇口直結型
等があります。
次に、
汲み取った水道水をポットでろ過する浄水器
水道水をポットでろ過する浄水器は現在でも使われています。
例えば、ブリタ(BRITA)ポット型浄水器等がそうです。
使いたい水だけを浄水できるので効率的ですが、浄水化した水からは消毒剤の塩素等は取り除かれていますので、細菌の繁殖は起こりやすくなっています。
浄水化した水をそのままにしておき、これを飲用する、あるいは冷蔵庫の中で冷やしておいて飲用する等は避けたほうが良い、さらには浄化した水で氷を作るのも避けたほうが良いという人もいるくらいです。
いつでも浄水できるわけですから、使いたいときだけ浄化するのがいいのかもしれません。それとポットをいつでもきれいにしておくこと、カートリッジをメーカー推奨の期間内に取り替えていくことが大事だと思います。
最近のマンションで主流になっているのは、
水栓シャワーヘッドに浄水カートリッジを内蔵する一体型
例えばLIXIL の場合、JFシリーズには「JF-20、 JF-21、 JF-22」の3つの型番があります。いずれも、遊離残留塩素、 CAT( 農薬)、カビ臭、溶解性鉛の4物質の除去ができますが、
トリハロメタンについてはJF-20では除去できません。
JF-22では 4つのトリハロメタンと総トリハロメタンのすべてが除去できます。
JF-21では 4つのトリハロメタンのうち1つは除去できますが、残り3つのトリハロメタンと総トリハロメタンは除去できません。
水栓のシャワーヘッドを長くしてその中に浄水カートリッジをセットするタイプです。
シャワーヘッド部に浄水カートリッジを内蔵しているので、簡単にカートリッジを交換できます。
浄水カートリッジの除去物質は、カートリッジの型番によって異なりますので、どんな物質を除去したいかによって、型番や価格が違ってきます。
次に、新築新築マンションでオプション扱いになっている、
アンダーシンクのビルドイン型浄水器
も増加傾向にあります。
TOHO浄水カートリッジのTH634-2形などが使われています。
TH634-2形には、カートリッジ表面に除去できる物質名が記載されています。交換目安時期12ケ月も記載してあります。
この浄水カートリッジでは、総トリハロメタン、クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムといったトリハロメタンも除去できますし、鉛や遊離残留塩素も除去できます。
鉛、総トリハロメタン、カビ臭、遊離残留塩素、濁り、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、プロモホルム、農薬(CAT)、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1.1.1-トリクロロエチレンの除去ができますので、4つのトリハロメタン、総トリハロメタンの除去も問題ありません。
次にくるのが、浄水器の延長としても考えられる水道水利用のウォーターサーバーです。
ウォーターサーバー
ウォーターサーバーには、
・天然水のボトルを上部にセットし冷水や熱いお湯を飲めるようにしたもの。
・水道水を上部にセットしたタンクにいれて、これを濾過し、冷水や熱いお湯を飲めるようにしたもの。
・水道に直結して、水道水をろ過し、濾過した水を冷水や熱いお湯にして飲めるタイプのものがあります。
ここでは、水道水について考えていますので、水道水を利用したウォーターサーバーを取り上げることにします。
水道直結型のウォーターサーバー
サーバーへの給水は、台所のシンクの下、又水栓によっては上から取り出すことになります。
下記が最近のマンションや一戸建て住宅でサーバーを導入した場合の概略図です。
ここでは「樂水」が提供している水道直結ウォーターサーバーを取り上げてみます。
他にもありますが、システムやサーバー機能は似通ったものが多く、1社のサーバーを理解すれば他社のサーバーについても理解できると思いますので、他社提供のウォーターサーバーについてはその連絡先だけを後述します。
天然水サーバーとウォーターサーバーの違い
天然水サーバーとウォーターサーバーの違いは、ろ過システムを備えているか否かにあります。
天然水サーバーにはろ過システムは基本的にはありません。水道管を通して水を供給しませんので塩素消毒の必要性が無いからです。ボトル天然水そのものが浄水として生産され、ボトル詰めされ、ボトルとして配送されているからです。
市販されている一般的なペットボトル水は、マイクロフィルター(MF)で濾過されているようです。マイクロフィルターは、精密ろ過、微細な不純物、ちり、花粉、微生物(酵母・大腸菌)、微粒子などを取り除くのに適しています。
これに対して、水道直結型のウォーターサーバーは、サーバー本体の中に、水道水をろ過するシステムを持っています。
「樂水」の水道直結型ウォーターサーバーとは
「樂水」のサーバーは、水道水のろ過を3段階で行います。カートリッジを3本使っています。
前処理⇨本処理⇨後処理⇨です。
・前処理用のカートリッジ、
・本処理用のカートリッジ、
・後処理(仕上げ)用のカートリッジ
と3本のカートリッジを使用して浄水化しています。
「水道水からミネラルウオーターを」を合言葉としていますので、高性能のフィルターがつかわれています。
使われているカートリッジはDaiohs製で、
①前処理用カートリッジ:セディメントカーボンフィルター⇨②本処理用カートリッジ:ウルトラフィルター(UF)⇨③後処理(仕上げ)用カートリッジ:ポストカーボンフィルター
が使われています。
①セディメントカーボンフィルター
原水(水道水)に含まれるサビ、土、ホコリ等の不純物を除去します。
交換目安:6ヶ月ごとに交換
セディメントカーボンフィルターは、内部がセディメントフィルターとカーボンフィルターに分割されている前処理用のフィルターです。
①セディメントフィルターは、前処理沈殿フィルターで、5ミクロン以上の赤サビ、砂、チリ、ホコリ、鉛、細菌等の微細な不純物を取り除き、不純物除去効率を高めます。
②カーボンフィルターは、ヤシガラなどを高温で蒸した炭を使い、臭いや有機物、塩素、トリハロメタン、農薬などを吸着、分解、ろ過するようにしたものです
②ウルトラフィルター(UF)
自然水のミネラルバランスを維持し、雑菌等を除去します。
交換目安:12ヶ月ごとに交換
UF膜フィルターはちり、花粉、微生物(酵母・大腸菌)、微粒子、タンパク質、ウィルス、マイコプラズマなどの微細な粒子や雑菌など、0.1ミクロン以上の物質を除去しますが、さらに粒子の細かいミネラル分や放射性物質までは取り除くことはできません。この特徴を活かせば、ミネラル分など必要な成分を含んだお水を抽出することができます。
ウルトラフィルターは自然水のミネラルバランスを維持するよう、ミネラル分は残すようになっています。
③ポストカーボンフィルター
仕上げは活性炭で、活性炭の吸着式を利用して、塩素等の有害物質とニオイを除去します。
交換目安:18ヶ月ごとに交換
ポストカーボンフィルターは、後処理用の仕上げフィルターの役目をもった活性炭フィルターです。
活性炭のような炭の表面には無数の細かな孔が空いています。臭いや有機物、塩素、ゴミや農薬などがこの孔を通過する時、孔がこれらを吸着し、分解、濾過します。
仕上げ段階のポストカーボンフィルターは、水中の有機化合物を減らす役割、pHの調整や口当たりを良くする働きがあります。
残っているニオイや残留塩素除去し、味を調整します。
水道直結型サーバーの場合、フィルター(カートリッジ)の性能が水質の安全性、美味しさを左右します。
どのようなフィルターを組み合わせるかで有害とされている物質の除去の程度が決まりますし、ミネラル等の有用成分をどの程度残すかが決まります。
ミネラル成分は健康にもよく、私たちの脳が美味しいと感じる物質でもありますので、純水のように全ての物質を除去してしまうフィルターを使うのではなく、ミネラル分は残せるフィルターが使われています。
まとめ
水道水から浄水をつくり、これを飲用するというのはちょっとね・・・
昨今の水道水は高度浄水化され「美味しくなった、キレイになった」と言われていますが、まだまだ水道水を飲料用として考えている人は少ないと思います。
昔の水道水を知る年配の方々に多いと思いますが、塩素消毒の副産物であるトリハロメタン、残留農薬、 更新の遅れている鉛配管からの鉛成分の検出、亜鉛メッキ鋼管が原因といわれる赤水、 団地屋上に設置した給水槽の管理問題等々、水道の歴史には私たちを不安にしてきた材料がたくさんありました。
このため多くの人の頭の中に、水道水に対する負のイメージが出来上がり、さらにはこれらの不安を解消するために、様々な浄水器が販売され、ペットボトル水が販売され、スーパーに行けばアルカリイオン水等も無料で汲めるようになりました。
これらの風潮は一種のプロパガンダとして私たちをいつのまにかある種の錯覚に陥れる役目をしてきたように思います。
「水道水をそのまま飲むのはね! 飲用にはやはりペットボトル水だよね!」といった思いがあたりまえのようになっていったのです。
世界の水道を比較してみると、安全性からいったらやはり日本の水は最高クラスです。海外に行くと、衛生的に十分でない水道が多々あります。これらの国では、ボトル水を当たり前のように飲んでいます。グローバル化によりこれらの習慣を身に付けて帰ってきた人、海外から日本にやってきた人、これらの人たちによる影響なのかもしれませんが、ある時期から一気にペットボトル水を飲む人が増えてきました。
習慣って怖いものですよね。一度習慣づくと、その習慣を変えるのは大変です。
これらが「水道水から浄水をつくり、これを飲用するというのはちょっとね・・・」のイメージを作り上げている正体だと思います。
ではどうする
「世間がやっていることをそのまま受け入れる」といった最大公約数的考え方で選択していけば大きく間違うことはないのかもしれませんが、できたら、自分の考えを持ち、納得しながら選択していきたいものですよね。
それには、判断し、選択していくための情報が必要です。これらの情報はネットで簡単に集めることができます。
このページでもいくつかの観点から情報を集めています。
浄水の要はフィルターにあり
浄水の要は「フィルター」にあります。様々なフィルターが製品化されています。
RO膜を使えば純水が作れます。純水というのは不純物を含まない水です。RO膜を使えば水の中にある不純物をキレイさっぱり除去できるのです。
膜を通り抜ける物質の大きさは、膜に空いている孔の大きさによって決まります。孔が小さければ小さいほどフィルター力は高まります。膜の孔の大きさを決めれば除去できる物質が決まります。
水道水の浄水器をつくる場合、水道水に含まれているどの物質を除去したいかで膜の孔の大きさ(膜の種類)を決めればいいわけです。
水道の蛇口に直結する、あるいは蛇口に内蔵する浄水器の場合、大きさに制限がありますので、やれることは限られてきます。 メーカーの型番によって、除去できる物質が決まってきます。トリハロメタン等を除去できない浄水器もありますので、購入する際には注意が必要です。
活性炭もよく使われています。活性炭は単なる膜とは違い、不純物が活性炭表面の孔を通る時、 これを吸着しフィルターしますが、それだけではなく 、水を美味しくする働きがあります。
「樂水」の水道直結サーバーでは、フィルターが組み合わせて使用されています。
「楽水」の場合、フィルターが3本使われています。 真ん中にウルトラフィルター(UF)を配置し、これをメインフィルターとして様々な不純物を取り除き、その前にセディメント/カーボンフィルターが、後にポストカーボンフィルターが配置されています。
セディメントフィルターで大きなゴミやサビを取り除き、前後のカーボンフィルターで、ウルトラフィルターで取り除けない残留塩素やニオイ等を取り除き、味をまろやかにするよう考えられています。
水道水に対して負のイメージを持たれている方にとっては、RO膜を使い、水道水中の不純物を全てきれいさっぱり除去し、一度純水にしてしまい、 その後、活性炭フィルター等を通してまろやかにしたほうがいいのかもしれません。但し、この場合は水道水中のミネラルも除去することになりますので、ミネラルウォーターというわけにはいきませんが・・・・。
逆に、赤ちゃんには内蔵への負担が大きいため、ミネラルウオーターは避けたほうが良いと言われていますので、いいのかもしれません。
ボトル天然水と水道直結サーバー水の違い
一般的に、ボトル天然水は、細菌やウイルス除去のできるMF膜フィルターが使われているようですが、上記「楽水」の水道直結ウオーターサーバーでは、UF膜フィルター、カーボンフィルターが使われています。
MF膜よりもUF膜のほうが膜の孔が小さく、MF膜よりも小さな粒子を除去できます。
水道水は塩素殺菌しますので、「楽水」の水道直結ウオーターサーバーでは残留塩素やトリハロメタン、カルキ等のニオイ除去対策としてカーボンフィルターが使われています。
天然水の場合取水地でボトル詰めしますので塩素殺菌はしないはずです。このため残留塩素やトリハロメタン除去対策の必要はないわけです。
通常のボトル水はMF膜で濾過されているようですが、MF膜の孔の大きさは、「樂水」の水道直結サーバーで使われているUF膜の孔の大きさよりも大きく、不純物の除去力はおちます。ボトル水よりも水道直結サーバーのほうが高度に浄化されていることになります。このことから言えることは、ボトル水のほうが必ずしも安全・安心だといえないことになります。
ただ、ボトル水の取水地点は河川の上流側にあり、湧き出るきれいな水を使っているところが多く、取水時点での水の品質は水道水よりも天然水の方が勝ってると考えられますので、万が一細菌やウイルス で汚染されていると困るからこれだけは除去しておこうというのかもしれません。
このことから水道直結サーバーは、三本のフィルターで高度に浄化されていることがおわかりになったと思います。
いかがでしょうか、「水道水から浄水をつくり、これを飲用するというのはちょっとね・・・」というお気持ち、 お変わりになったでしょうか?。
浄水器でつくる浄水の水質
水栓蛇口内蔵型浄水カートリッジ水
昨今のマンションでは水栓の蛇口に外付けするタイプの浄水器よりも水栓蛇口に内蔵するタイプの浄水器が主流になっています。
各種メーカーから多くの浄化フィルターカートリッジが市販されています。全てのカートリッジがどの水栓にも会うということではなくて、水栓メーカーによって使えるカートリッジが決まってきますので、追加注文の場合注意が必要です。
ここではLIXIL製品を例にとって説明します。下記表からわかりますように、JFタイプにはJF-20、JF-21,JF22の3タイプがあります。
3タイプのうちどれを選ぶかで除去できる物質が決まってしまいます。
例えばトリハロメタンを除去したい場合
総トリハロメタン:0.1 mg/L
クロロホルム:0.06 mg/L
ブロモホルム:0.09 mg/L
ジブロモクロロメタン:0.1 mg/L
ブロモジクロロメタン:0.03 mg/L
を80%以上除去できるのはJF-22だけです。JF-21、JF20ではトリハロメタンの除去をクリアできていません。
トリハロメタンが気になる方は、JF-22を選定する必要があります。
アンダーシンクビルドインカートリッジ水
こちらは、水道給水管からバイパスした水をキッチンのシンクの下に置いた浄水フィルターカートリッジを通して浄水をつくります。
通常のマンションではオプション扱いとなっています。内蔵型とは違い、外置きですからフィルターも大きくでき、内蔵型を簡易型と考えれば、本格的な浄水器です。
オプション扱いですから既にホースで配管され、IN側とOUT側が結合されています。最初のフィルターも置かれていますので、入居したらホース同士の結合部分(クイックコネクター)を外し、その先端のクイックコネクターをフィルター本体のINとOUTに差し込むだけですみます。
ここではTOTOのTH634-2形を例にして説明します。他のメーカーも同様に考えていけば良いと思います。
TOTOのTH634-2形の除去物質は下記のように本体に表示されています。
トリハロメタン、総トリハロメタン、溶出鉛、カビ臭、遊離残留塩素、農薬等13物質を除去できるようになっています。
交換目安は、1日20Lで12ケ月です。
余談ですが、ホース同士を結合していたジョイントは捨てないでとっておいた方が良いと思います。水道水を浄水化すると消毒剤である塩素が除去されますので、しばらく使わないときなど、浄水側の配管にカビや雑菌等が繁殖する可能性があります。こうゆう時、ホース同士を結合すれば塩素を含んだ殺菌力のある水道水を流すことができます。
更に余談ですが、フィルターにホースを接続する時、どんな原理なのかなど、興味本位でクイイクコネクターの内側を指で押すなどしないほうが良いと思います。簡単には押せませんが、押すと弁が開きます。OUTの方は配管の溜水で漏れる程度ですが、INの方は給水管と同じ水圧がかかっていますので勢いよく水が飛び出してきます。
以上のように1つ1つ調べていきますと、浄水器や水道サーバーで浄化した水に対する漠然とした不安は解消していきます。
頭の中で作り上げた漠然とした浄化水に対する不安は、浄水器や水道サーバーの情報不足による場合が多いと思います。情報不足による不安は情報をインプットすることにより解消します。
しかしながら、頭の中の不安は解消しても、習慣づいた行動を変えるのは難しいものです。こういう場合、一遍に変えようとせず、できるところから少しづつ変えていけばいいのだと思います。少しづつ、使っていけば習慣づいた行動も変わってくると思います。
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